アルミ工場

 

東洋アルミ(エコー株)は、アルミ箔のクッキングホイル、ガスマット、ホイルケース(おかず入れ)でおなじみで、台所でよく使っていた製品の会社だった

その東洋アルミニューム(大阪市)は、フランスに工場を持っていた(アメリカ工場もある)

フランスのピレネー山脈のアコウスAccousにあるトーヤルヨーロッパ社である→東洋アルミのHP http://www.toyal.co.jp/ 

アルキャングループからひきついだ150人が働く工場である

ヨーロッパのアルミペースト、アルミパウダーの生産拠点だ

そこから65km離れたふもとの町に新工場を建設する予定だった

アコウスの工場が廃止になるのではないか、とその選挙区の国会議員Jean Lassalle氏がハンガーストライキを始めた

5週間前だった

東洋アルミとトーヤル社は、アコウスの工場はそのまま操業するとした

事件は収まったかに見えたが、水と塩とビタミン剤しか飲まないストライキを続けていた

ついに、国会で39日後に倒れて、緊急入院した

21kgやせていたが、無抵抗を説いたガンジーの本を握りしめていた

シラク大統領が介入して、社長から仕事を守るという一札をとった

病院のベッドの上で、サインしたジーン氏は、喜んで、ストライキをやめた

サルコジ内相が、会社はフランスの他地区に投資する前に、工場の拡張をするとの約束を発表した

フランス政府は、拡張費の援助をする、他工場は建設しない約束をとったとシラク氏が言った

Asp Valley谷の2800人の住民にとって唯一の工場だったのだ

役人は、工場がなくなったら、町は存続しないだろうと言った

トーヤルのNo.2の責任者青木氏は、閉鎖を否定したが、誤解があったようだと言った

シラク首相に感謝し、フランス経済の発展と雇用の促進につとめるとも言った

事件は解決した

しかし、ジーン氏の起こした騒ぎは、日本のフランス向けの投資が冷え込まないか、と平林大使は心配する

フランスの当局も日本人や投資家に、否定的な効果があるのではないかと言う

ナイフをのどにつきつけるような交渉だったからだ

ドビルパン首相が氏を訪問して、個人的にもシラク氏も解決するように努力すると言った

解雇法で、フランスがゆれた中でおこった事件だったから、マスコミの注目をあびたようだ

フランスでの、工場閉鎖問題は、日本まで巻き込んで、ドえらい騒ぎになった→フランスの不況

日本人の感覚からすれば、責任者が工場閉鎖をしない、ただ、65km離れた所の新工場を建てるだけだ

事業が拡大しているので、よいことではないかと思う

しかし、時期が悪かった

フランス全土が、不況と失業者をどうするかで、前代未聞のデモがおこっていたのだ

日本人は、他のヨーロッパと比べても、フランス(人)をよく理解していると思っていた

しかし、フランスの地方、特に山奥の不況は思った以上に深刻だということである

もし150人が失業すれば、その町そのものがなくなるとは、日本ではわからない

(ボーキサイトの鉱山跡地だった?と推測するがーー山奥だから)

新豆陽というアルミ再生工場が近くにある→(伊豆の鉱山から始まった会社+山陽=豆陽ずよう)

その坂は、雪がふると必ず車が数台すべって溝にはまり、通行不能になり、その事務所の電話をよく借りた

はじめ使っていた、敷地にあった電話ボックスが撤去されたからで、ありがとう、を言っておきます→ケイタイが少ない時代

毎朝、数台の古いアルミサッシやへしゃげたアルミ缶を満載したトラックが止まっていた

帰る時には、1台もなく、大阪にインゴットを持って帰っていた

時々、置いてある荷台のインゴット(台形の塊で金のインゴットが有名)を見た

アルミは82%がリサイクルされるエコロジーの優等生である

再生には、生産時の3%のエネルギーしかいらない

熱で溶かせば、インゴットができる

アルミはボーキサイトから作るのだが、電気の塊と言われるほど電力を使う

加工が簡単で、電気を通さないから、用途は広い

戦時中は、ゼロ戦に使われた住友軽金属の超超ジュラルミンが有名だ→B29

アルミに亜鉛、マグネシューム、銅やクロムなどを少量まぜて合金にしたモノである

垂直尾翼は、片手で持ち上がるほど軽くて、丈夫である(持ち上げるのをテレビで見た)

溶接がむつかしいが、スカイラインの競争車を作る時に、ゼロ戦の技術者が溶接したそうだ

原料のボーキサイトは、日本になく、オーストラリアなどでとれる赤茶の土である

仏領ニューカレドニアが有名な産地で、戦後そこを訪問した女流作家の「天国に一番近い島」がベストセラーになった

その後、離婚したり、軽井沢で喫茶店を開いたりして、そのことを書いていた

アルミは、弁当箱で有名だ

アルマイト(表面を酸化させたアルミ)の弁当は、昔、子供が必ず学校に持っていく弁当箱だった

上等な弁当箱は、その上に絵が描いてあった(地は白色か、薄茶色)

戦時中、日の丸弁当と言って、ご飯が腐らないように、真ん中に梅干があった

アルマイトは、酸に弱いらしくて、穴があいた(あかなくても、うすくなった)

これも、弁当箱がプラスチック製にかわってから、思い出になってしまった

新豆陽は、戦時中は飛行機用のアルミ板を作っていたらしいが、戦後炊飯器や洗濯機の板材料を提供した

初期の松下電器の水を使わない炊飯器が流行って、そのアルミ釜は、今も足洗い場の下にある

分厚く、がんじょうにできている

50年たって、水にも腐さらないアルミ製品は、驚くべきモノである

アルミは水に弱いはずだが、アルミ合金となっているに違いない

最初の東芝の炊飯器は、底に少量の水を入れて、その蒸気熱で、めしを炊いた

蒸気で飯を炊くという原理的に忠実な炊飯器だった

電気炊飯器は、日本人にしかできない発明だと思う

今では、米飯民族には、なくてはならない必需品になっている

どれほど主婦の米を炊く負担が軽くなったか、はかりしれない

アルミからできている

洗濯機、炊飯器、電子レンジが3種の神器であるが、今はこれに、食器洗い乾燥機をたすべきだ

水の消費量が、非常に少ない→節水

水不足で悩んでいる自治体は、食器洗い機を買うのに援助費をしている

改良されているし、カネを出してもそれだけの価値がある

しかも、値段が安すくなった→3万円台

日ごろ、一人でどれだけの水を使かっているでしょう?

計ったら、驚くべき量を使っていると思う

環境にやさしい、のである→食器洗い機

 

 

 

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