シベリア横断マラソン

 

シベリア横断の話は昔からあるがマラソンで横断したのは貝畑和子さんがはじめてだろう

サンクトペデルスブルグを出発して7ヵ月後ウラジオストックに到着した

世界一周のロシア人とデンマーク人と一緒だった

モスクワでは大変な歓迎だったそうだ

各国で長距離マラソンに出ているベテラン(51才)である

出発前に3週間分の夕食の支度をして出た主婦でもあった

シベリアと言えば日本人にとってロクな思い出しかない土地である

今だ国後や択捉の北方領土が帰らない紛争地でもある

江戸時代に伊勢から江戸見物の帰りに遭難した大黒屋光太夫が有名である

カムチャッカに漂着した光太夫一行はサンクトペテルスブルグに送られた

エカテリーナII世は日本と交易を求めて帰国を許した

他国も一行を送り返す希望があったのは貿易の許可をとりたかったからだ

映画にもなったが途中で帰国できない乗組員との悲惨な別れは涙を誘った

帰った光太夫は皆にシベリアやロシアやエカテリーナII世の面会の苦労を語ったらしい

第2次大戦の2週間前に参戦したソ連は50万人の兵士をシベリア送りにした

そのうち5万人が死んだ(10%)

兵士と言っても満州にいた民間人を徴兵していたから悲惨な強制労働だった

当時千島にいた叔父さんは日本に着いたと思ったらシベリアで生きて帰れたのは衛生兵のおかげだと言っていた

兵士の看護をしていたので重労働を免れたのだ

かぜを引いた時に濃い緑色の丸い缶に入った白いアスピリンを半分かじって熱をさました

おじさんがシベリアから持って帰った軍用の薬だった

これがなかったら生きられなかったろうと思う

(虚弱児だったので死んでいたかもしれない)

日露戦争やシベリア出兵等をめぐっては暗い思いしかないシベリアである

広大な領土を持つロシアが1万キロ離れた極東の千島の小さな島に執着するのは不思議だが歴史的なことがある

ウラジ(征服)オストーク(東方)は東方征服と言う意味である

チンギスカーンに征服されたロシアはモスクワでダッタン人(モンゴル人)を破るとシベリアを横切り

カムチャッカに達しさらにアメリカ、今のアラスカまで達した

(後にアラスカをアメリカに売った)

他国や他民族を支配する植民地主義である

アジアはロシアの脅威にさらされ続けたのである

ソ連崩壊後中国の台頭でシベリアの経済は中国貿易抜きにしてなりたたないようになった

さらに自由貿易を主張する中国に支配されるのを恐れているようになっている

シベリアを中国のようなアジア人に支配されたくないのだ

しかし昔からシベリアを横断していた遊牧民は早くからヨーロッパに達していた

サーメと呼ばれるラップ人やフィン族のフィンランドはアジア人の子孫である

インドより経済生産で劣るロシアはシベリアをロシア自身だけでは持ちこたえられないだろう

鎖国政策を今は逆にロシアがとっている

シルクロードに天平以来、ロマンを感じる日本人は今後開かれたシベリアに同様の思いを抱くだろうか

70年にして全線電化をしたシベリア鉄道は北朝鮮経由でプサンから日本の荷物をヨーロッパに送りたいようである

さらにいつか自動車でシベリア横断する人(日本人)がでるだろう

すでにヨーロッパからの車はバイカル湖に来ている

(そこまでは簡単らしい)

人が走れる道路があるのでバイカルから自動車もウラジストックまで走れるはずだ

日本の中古車が多数極東地区にあるのを見てびっくりするだろう

総て右ハンドルである

一時ロシアで左ハンドル車しか走れない法律を作ったら反対があった

日本車が極東にあるし、シベリア経由でヨーロッパロシアに送られているからだ

(ロシアマフィアがからんでいるのは良くないが)

石油パイプラインが日本を目指すようにするプーチン大統領の政策でシベリアが日本のエネルギーの供給を担うかもしれない

(ユーコス石油は中国大慶向けを主張して社長が逮捕され破産の危機に直面している)

今シベリア開発は産業の面しかないが将来はレジャー開発もおこなわれるだろう

手つかずの原始的風景がみられるのは世界中でシベリアしかない

18世紀末に鎖国を解こうとしたロシアだが今度はシベリアの鎖国を解く時期がきている

貝畑さんは今後長距離マラソンはしないと言っている

テレビを見ながらお菓子を食べたいそうだ

それにしてもシベリアのイメージはよくなるだろうか

 

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